一般歯科
正しい噛み方を意識しませんか。
皆さん、モノを食べる時どこで噛んでいますか?前歯でよく噛む人や右奥歯を中心に噛む人等、癖づいている人が多いと感じます。虫歯がなくても噛み合わせが原因で抜歯になる可能性があります。また、歯のエナメル質がひび割れを起こすこともあります。噛むという動作は毎日休まず行うことなので、正しい噛み方をしなければ歯の寿命を縮めてしまいます。今回は正しい噛み方のポイントを紹介します。①左右バランスよく噛む。②噛み合わせを放置しない。③前歯を使わないようにする。④噛み合わせのチェック。①については片側ばかりで噛んでいるのであれば反対側で噛むことを意識して下さい。片側のみの場合、他の歯よりも早く痛み虫歯の原因となります。②については、噛み合わせが原因で歯周病が急速に進行している場合、噛むと違和感がある状態がしばらく続くと思います。その違和感を放置すると状態が安定したような錯覚が起こり忘れてしまいます。これは違和感に慣れているだけで回復したり、改善したりしているわけではありません。③の場合、前歯は奥歯と違って、硬いものを噛んだり、負担をかけて噛んだりすると、受けるダメージが大きくなります。前歯は強く噛むと上の歯が前方(外側)、下の歯が内側に押されるようになっています。年齢とともに噛み合わせの力によって歯が移動して、上の歯が出っ歯ぎみになったり、歯並びが悪くなるのもこのためです。食パンや野菜類などであれば前歯で噛み切っても問題はありませんが、硬い肉などを前歯で噛み切るような行為は、前歯にダメージを蓄積してしまいます。④は、歯並びは噛み合わせの力によって押されて変化するため、歯がぶつかる角度や強さは変化します。さらに歯もよくぶつかる部分のみが多く摩耗して、ときどきしかぶつからない部分はあまり摩耗しないため、使っていくうちに歯の形のバランスが崩れてきます。そしてあごの動きとマッチしなくなった歯は、噛み合わせの力で揺らされ抜歯に繋がります。上記の事例に該当する方は一度、歯の定期検診も込めて噛み合わせのチェックを相談することをおススメします。
フッ素で歯を強くする!
新学期や新事業年度と新しくスタートを切る方も多いのではないでしょうか。歯のトラブルになる前にフッ素の効果・役割についてご説明します。フッ素の効果は①歯を強くする。②虫歯菌の働き抑え虫歯予防。の2つです。歯磨きで落としきれなかった歯垢が作る菌を抑制し、歯の表面を酸に溶けにくい性質に修復する役割です。また、フッ素は毎日歯磨きなどで塗布することが大切です。フッ素を塗っていると初期むし歯は改善される傾向にあります。フッ素を取り入れることが出来る方法は、・フッ素洗口剤を使用・フッ素入りの歯磨き粉を使用・歯科医院で塗布です。市販で販売していますが、歯科医院の場合は、歯の汚れをしっかりとり、フッ素の塗布やレーザ照射・イオン導入によりフッ素を取り込みやすくする方法で定期的に塗布するのでご自宅でする場合より、高い効果が得られます。定期的に歯の検診(3~4カ月)を目安に歯科医院に来院して頂き、お口の中をチェックして頂くことをおススメします。
姿勢の悪さからくるお口トラブル
多くの方がテレワークやオンライン授業をされている最中かと思います。パソコンと向き合う姿勢が悪いとお口に影響することはご存知でしょうか?食いしばりや歯ぎしり・歯茎から血が出る、口腔内乾燥、顎関節症、歯並びが悪くなる等が挙げられます。意外と気にしない方がほとんどだと思いますが、これらは全て姿勢が原因しています。肩こりや頭痛がする方は食いしばりが原因かもしれません。同じ場所の詰め物が取れる方、歯並びが少し変わったと感じる方、マスクが原因と思いがちですが、口の中が良く乾燥する方などは注意が必要です。また、テレワークなどで食事の時間が不規則になったり、間食が多くなることで虫歯や歯周病リスクが高くなります。ダラダラとするのではなく、決まった時間に食事を摂る、間食も控えめにすることが改善に繋がります。普段とは異なる生活をされているのであまり感じにくいですが、上記に該当する方は歯科医院に来院して頂き、治療と対処法を相談して頂ければと思います。
大人の虫歯は痛くない!?
大人の虫歯は痛くありません。知らないうちに出来ているものなのです。虫歯は痛くなったら受診ではないのです。例えば、一度歯に詰め物をしている方などは詰め物の周りの歯が黒くなっていたり、詰め物が取れる。フロスをするとよく引っかかる歯がある。チョコレートなど甘い物を食べた時に歯が染みた。歯周病や加齢に伴い、歯茎の位置が下がって歯が減っている。歯茎の境目が黒ずんでいる。既に神経を取っている歯がある方。この方は、虫歯が進んでも痛みがないので気付かず、ある時急にポキッと折れてしまう場合があります。このような症状以外な方も常に注意が必要です。自身では、大人虫歯は分かりにくいものです。普段の生活の中で小さなサインは出ています。少しでも違和感を感じるのであれば、受診することをおススメします。症状が重くなると時間と費用がかかります。そうならないために早期発見・治療が大切です。
口元のケアで印象は変わる⁉
4月から新生活をスタートする方がたくさんいらっしゃるかと思います。その場合、見た目や印象が気になりませんか?特に口元は自他共によく見ていますし、よく見られていると思います。最近患者様からは、・前歯の差し歯が黒ずんで見える・根元の金属が黒ずむ・隙間が空く・詰め物に段差が出来ているというお声を頂きます。また、歯石が溜まって歯が繋がっているように見えたり、歯茎が腫れたり、口臭が気になる等々。痛みはないですが、そこには何らかの症状が隠れています。歯周病の初期段階や隠れ虫歯が潜んでいる場合があります。悪化してしまうと費用や時間がかかってしまいます。歯石の除去など歯の掃除を行い、ブラッシングのチェックを受けたり、古い差し歯や詰め物であれば新しく入れ替えることで、改善されます。今のお口の状態にあった美しく自然な歯に見えたり、顔の形も綺麗になると思います。少しでも気になる部分がある方は気軽に受診していただき、新生活を良い印象でスタートさせていきましょう!
入れ歯を作ったまま放置していませんか。
入れ歯と聞くと少し構えて聞いてしまうような印象があります。しかし、入れ歯は入れ歯をしていない人に比べフェイスラインが垂れ下がらず、綺麗に保つことができます。保険適用の入れ歯はよく知られているバネが入っているもので、バネが目立ってしまいます。保険適用外ですが、バネがなく見た目の違和感も少ないノンクラスプデンジャーという方法もあります。また、金属床の入れ歯は、口の中の違和感が少ないタイプです。入れ歯を使うことは、大きな役割を担っています。入れ歯がなかったり、歯が1本ないだけで、噛む力の低下や噛み合わせが悪くなること、または顔の筋肉が低下し全体的に垂れ下がってしまうことが考えられます。周りの健康な歯が伸びて、失う可能性があります。なので、入れ歯を入れて噛み合わせを保つということは、非常に大きな役割を果たしています。入れ歯を作ったのに全く使用していない方や歯がなくなっても生活できると思っている人は要注意です。自分の口にあった入れ歯を見つけることが大切ですので、相談する際は様々な入れ歯を試してみて違和感のない入れ歯にするよう歯科医に受診することをおススメします。
最近、歯にモノが詰まるなと感じませんか。
令和2年となり、気持ちを新たにしている人も多いと思います。お正月では、親戚と集まったり美味しいものを食べたりと普段とは違う生活をされていると思います。そんな中、最近よく歯にモノが詰まるなと感じている人はいないでしょうか。歯茎が下がってきたり、歯が長く感じている人は、歯周病のサインかもしれません。かと言って、歯間ブラシを使用して無理に歯に詰まったモノを取り除こうとすることは、逆効果となり歯周病の進行を拡大させます。また歯磨きの圧が強すぎたり、歯ぎしりをよくする方、歯並びの悪さが主な原因となっています。歯周病とは歯を支えている骨や歯茎が下がってしまう病気です。最終的には、歯が抜け落ちます。対処法としては、歯ブラシの固さを普通にしたり歯ぎしりをする方はマウスピースを使用するだけで予防できます。また、正しい歯磨きの仕方や歯間ブラシの使い方を学ぶだけでも効果的です。これは、放っておくと大変怖い病気です。下がった歯茎を取り戻すことは難しいです。そうなる前に、「最近、歯茎が下がっている気がする」や「歯にモノがよく詰まるな」と感じた時は受診して下さい。
口内炎が気になる方へ。
口内炎が出来て、食べたいものが食べにくいという時はありませんか?口内炎とは、口の中にできる潰瘍(できもの)で、頬や歯茎、舌などの粘膜部分にでき、中央がクレーターのように少しへこんでいたり、表面が白っぽくなり周囲が赤くなっていたりします。口内炎になる原因は、頬の内側や唇、舌などをうっかり噛んでしまったり、入れ歯や差し歯がフィットしていなかったりすることで出来る傷です。そこに細菌が入ることで、口内炎ができてしまいます。その他には、体調不良、ストレス、栄養不足など、健康状態が原因となって口内炎になることもあります。女性の場合、月経前や妊娠期などホルモンが変化する時期に口内炎になりやすいようです。
口内炎は保険治療です。レーザー照射で一瞬で治りますが、再発予防のために入れ歯や噛み合わせの調整などの原因を調べることも大切です。口内炎の治療薬は院内でも処方出来ます。口内炎で悩んでいる方は歯医者に受診しましょう!
親知らずを気にしたことはありますか?
ご自身の親知らずの状態を確認したことはありますか?大人になると親知らずが生えてくる方が多いと思います。親知らずの生え方にも様々あり、気づく人と気づかない人がいます。また、お口の一番奥にあるため、手入れにも苦労すると思います。生えていると思ったサインは噛み合わせがおかしくなったと感じたり、頬を噛んでしまったり、歯が歯茎に当たる時だと思います。
生え方には、3種類あります。①真っ直ぐに生える。②斜めに生えている。③歯茎や骨の下に埋もれている。①に関しては、ご自身ですぐに確認する事ができますが、③に関しては全く気付かず痛くなって、初めて気づきます。抜いた方が良いとされる親知らずは②と③です。②は横の歯に当たり、影響を及ぼしてしまっているものです。放っておくと虫歯や歯周病の原因に繋がります。③の場合は、骨が柔らかい間に抜くと比較的抜きやすいです。①~③を全て抜いた方が良いとは限りません。歯ブラシで磨くことが難しい場合は、小さいブラシで手入れが出来れば、問題ないと思います。親知らずが気になる方は、お手入れ方法や抜くべきか置いておくべきか噛み合わせの調整と共にご相談下さい。
大人のフッ素と子供のフッ素塗布の重要性
フッ素塗布は、子供の虫歯予防だけではなく、大人にも効果があります。
歯にフッ素(フッ化物)塗布を行うと、
①唾液中に含まれるミネラルの沈着を促進し、再石灰化を助けて初期虫歯を治します。
②歯の質を強くし、酸から歯を溶けにくくします。(虫歯の発生を防ぎます。)
③酸の生成を抑えて、お口の中の細菌を増えないようにします。
生えたての乳歯や永久歯は、歯の質が弱く、虫歯になりやすいため、フッ素塗布で予防効果が期待できます。
また、虫歯の進行を抑える効果もあるので、乳幼児や子供に定期的に塗布することをお勧めします。
成人の場合、
①歯周病で歯茎が痩せて(吸収されて)歯のエナメル質より弱い部分のセメント質や象牙質が露出し、虫歯になりやすくなるため、歯質の強化と予防のために、フッ素塗布が必要です。
②ブリッジや部分入れ歯の使用により、唾液の流れが悪くなり、虫歯になりやすくなることもあります。フッ素塗布により、虫歯のリスクが高いところを予防できます。
③歯周病予防や歯茎の引き締め強化も期待できます。
以上のように、歯科医院で定期的にクリーニング(歯面清掃)を行い、フッ素をとりこみやすい状態にして、フッ素塗布を行うことを乳幼児から大人までどなたでもお勧めいたします。