予防歯科
姿勢の悪さからくるお口トラブル
多くの方がテレワークやオンライン授業をされている最中かと思います。パソコンと向き合う姿勢が悪いとお口に影響することはご存知でしょうか?食いしばりや歯ぎしり・歯茎から血が出る、口腔内乾燥、顎関節症、歯並びが悪くなる等が挙げられます。意外と気にしない方がほとんどだと思いますが、これらは全て姿勢が原因しています。肩こりや頭痛がする方は食いしばりが原因かもしれません。同じ場所の詰め物が取れる方、歯並びが少し変わったと感じる方、マスクが原因と思いがちですが、口の中が良く乾燥する方などは注意が必要です。また、テレワークなどで食事の時間が不規則になったり、間食が多くなることで虫歯や歯周病リスクが高くなります。ダラダラとするのではなく、決まった時間に食事を摂る、間食も控えめにすることが改善に繋がります。普段とは異なる生活をされているのであまり感じにくいですが、上記に該当する方は歯科医院に来院して頂き、治療と対処法を相談して頂ければと思います。
大人の虫歯は痛くない!?
大人の虫歯は痛くありません。知らないうちに出来ているものなのです。虫歯は痛くなったら受診ではないのです。例えば、一度歯に詰め物をしている方などは詰め物の周りの歯が黒くなっていたり、詰め物が取れる。フロスをするとよく引っかかる歯がある。チョコレートなど甘い物を食べた時に歯が染みた。歯周病や加齢に伴い、歯茎の位置が下がって歯が減っている。歯茎の境目が黒ずんでいる。既に神経を取っている歯がある方。この方は、虫歯が進んでも痛みがないので気付かず、ある時急にポキッと折れてしまう場合があります。このような症状以外な方も常に注意が必要です。自身では、大人虫歯は分かりにくいものです。普段の生活の中で小さなサインは出ています。少しでも違和感を感じるのであれば、受診することをおススメします。症状が重くなると時間と費用がかかります。そうならないために早期発見・治療が大切です。
コロナが落ち着いたら歯の検診へ
コロナの影響で歯の定期検診に行けていない方が多いのではないでしょうか。最近の患者様の多くには、疲れや肩こりの症状がお口の中に影響しているように思います。歯肉の腫れや食いしばり、根の先が膿んで腫れていた歯茎が潰れてしまっている方などお口の中への影響は様々です。自粛期間中にそのような症状に身に覚えはありませんか?また、多くの皆様は生活習慣が変わったと思います。そのためブラッシングなど、普段していた習慣を忘れている方も多いのではないでしょうか。ブラッシングをゴシゴシと力強く磨いたせいで知覚過敏になっている。朝起きた時の口臭がひどくなった。口のネバツキが増えたなど以前とは違う症状が現れていないでしょうか。中高年の方では、入れ歯に違和感ありませんか?入れ歯のバネの緩みや噛み合わせが悪くなった方、汚れや着色がついている方もいらっしゃるのではないでしょうか。普段、定期検診を受けられてた方が来院されていないケースも見かけます。何の症状がなくても歯周病などは進行しています。自粛が明けて世間は普段通りになったとしても、お口の中はSOS状態です。是非、コロナが落ち着いた時期に歯の定期検診を受けることをおススメします。
知覚過敏などの歯が染みるお悩みの方へ
最近、「虫歯なのか知覚過敏なのか分からないです。」という患者様が多数来院されます。知覚過敏とは、歯の表面のエナメル質が削れて、痛みを感じる部分の象牙質がむき出しになっている状態を指します。理由としては、①間違ったブラッシング②炭酸飲料等の過剰摂取③歯ぎしり④噛み合わせの悪さなどが挙げられます。これらに当てはまり、知覚過敏を放置してしまうと虫歯に繋がっていきますので注意して下さい。知覚過敏の一般的な予防策として、知覚過敏を抑える効果のある歯磨き粉の使用やエナメル質をすり減らす歯磨きの仕方(強い力で横磨きをする等)を変えることが挙げられます。一向に治らないという方は、歯科医に相談すると・正しいブラッシング指導・染みるのを抑える薬の塗布・レーザー照射や減ったエナメル質を補うための詰め物を充填する改善法があります。歯が染みるだけでは、虫歯か知覚過敏なのかが分からないですが、どちらも歯科医院で原因を調べて頂き、早期治療を施すことが気持ち良く好きな食べ物を食べられる日が近くなります!
口元のケアで印象は変わる⁉
4月から新生活をスタートする方がたくさんいらっしゃるかと思います。その場合、見た目や印象が気になりませんか?特に口元は自他共によく見ていますし、よく見られていると思います。最近患者様からは、・前歯の差し歯が黒ずんで見える・根元の金属が黒ずむ・隙間が空く・詰め物に段差が出来ているというお声を頂きます。また、歯石が溜まって歯が繋がっているように見えたり、歯茎が腫れたり、口臭が気になる等々。痛みはないですが、そこには何らかの症状が隠れています。歯周病の初期段階や隠れ虫歯が潜んでいる場合があります。悪化してしまうと費用や時間がかかってしまいます。歯石の除去など歯の掃除を行い、ブラッシングのチェックを受けたり、古い差し歯や詰め物であれば新しく入れ替えることで、改善されます。今のお口の状態にあった美しく自然な歯に見えたり、顔の形も綺麗になると思います。少しでも気になる部分がある方は気軽に受診していただき、新生活を良い印象でスタートさせていきましょう!
最近、歯にモノが詰まるなと感じませんか。
令和2年となり、気持ちを新たにしている人も多いと思います。お正月では、親戚と集まったり美味しいものを食べたりと普段とは違う生活をされていると思います。そんな中、最近よく歯にモノが詰まるなと感じている人はいないでしょうか。歯茎が下がってきたり、歯が長く感じている人は、歯周病のサインかもしれません。かと言って、歯間ブラシを使用して無理に歯に詰まったモノを取り除こうとすることは、逆効果となり歯周病の進行を拡大させます。また歯磨きの圧が強すぎたり、歯ぎしりをよくする方、歯並びの悪さが主な原因となっています。歯周病とは歯を支えている骨や歯茎が下がってしまう病気です。最終的には、歯が抜け落ちます。対処法としては、歯ブラシの固さを普通にしたり歯ぎしりをする方はマウスピースを使用するだけで予防できます。また、正しい歯磨きの仕方や歯間ブラシの使い方を学ぶだけでも効果的です。これは、放っておくと大変怖い病気です。下がった歯茎を取り戻すことは難しいです。そうなる前に、「最近、歯茎が下がっている気がする」や「歯にモノがよく詰まるな」と感じた時は受診して下さい。
歯ブラシの選び方について
使いやすさで選んでしまいがちな歯ブラシですが、歯ブラシの目的は【歯を磨くこと】と【歯周予防のために歯茎を磨くこと】の2種類があることをご存知でしょうか?お子様に至っては、乳歯と永久歯が混在しているので磨き方には注意が必要です。大人の方は、親知らずや八重歯等お手入れしにくい場所に生えていると、ヘッドの小さいブラシなどを使って磨く必要があります。歯間、歯頚部から奥歯まで磨くためには目的にあった歯ブラシが必要です。歯ブラシは、毛の硬いものと毛の柔らかいものがあります。毛が硬いものであると歯を傷つけてしまう恐れがあるので、知覚過敏が起こりやすくなります。毛の柔らかいものだと歯茎のマッサージが充分にできず、汚れが落ちにくくなります。どちらのブラシにもメリット・デメリットはありますが、歯周病予防には毛が柔らかめですが、コシ(弾力性)があるブラシが適しています。お口の健康には、歯ブラシ1本だけなく、被せ物の周りを磨く小さなブラシや歯間ブラシ・フロス等の併用も時には必要です。まず第一歩として、人によって歯並びやお口の状況が違います。歯ブラシの大きさ・硬さや磨き方が異なるので、一度歯科医院で歯ブラシのサイズや磨き方をチェックをしてもらい、虫歯や歯周病を予防しましょう。
お口の清掃に洗口液と液体歯磨きを使っていますか?
9月に入り、新しい生活のスタートを気持ち良くするためには、お口のケアが必要不可欠ではないでしょうか?最近、液体歯磨きや洗口液が流行していると思います。私の周りにも、毎日洗口液だけで済ます方も増えてきています。しかし、洗口液と液体歯磨きでは用途が異なることをご存知ですか?洗口液とは、日常の歯磨きの後に使用するもので、主に歯垢や口臭といった口内トラブルとなる原因を洗い流してくれます。液体歯磨きとは、お口に含んですすいだ後、チューブ状の歯磨き粉と同様にブラッシングしていきます。泡立たないということがメリットで、時間をかけて歯を1本1本丁寧に磨くことができ、歯周病予防の歯ブラシには適します。歯面をよく磨きたい時は、チューブ状の歯磨き粉を使い、時間をかけて丁寧に磨きたい時は、液体歯磨きを使うことです。毎日使用する洗口液と液体歯磨きの用途を使い分けることで効果を得られます。歯磨きをしっかりとした上で用途に応じて正しく使い分け、虫歯や口臭・歯周病予防に気を配って下さい。
親知らずを気にしたことはありますか?
ご自身の親知らずの状態を確認したことはありますか?大人になると親知らずが生えてくる方が多いと思います。親知らずの生え方にも様々あり、気づく人と気づかない人がいます。また、お口の一番奥にあるため、手入れにも苦労すると思います。生えていると思ったサインは噛み合わせがおかしくなったと感じたり、頬を噛んでしまったり、歯が歯茎に当たる時だと思います。
生え方には、3種類あります。①真っ直ぐに生える。②斜めに生えている。③歯茎や骨の下に埋もれている。①に関しては、ご自身ですぐに確認する事ができますが、③に関しては全く気付かず痛くなって、初めて気づきます。抜いた方が良いとされる親知らずは②と③です。②は横の歯に当たり、影響を及ぼしてしまっているものです。放っておくと虫歯や歯周病の原因に繋がります。③の場合は、骨が柔らかい間に抜くと比較的抜きやすいです。①~③を全て抜いた方が良いとは限りません。歯ブラシで磨くことが難しい場合は、小さいブラシで手入れが出来れば、問題ないと思います。親知らずが気になる方は、お手入れ方法や抜くべきか置いておくべきか噛み合わせの調整と共にご相談下さい。
大人のフッ素と子供のフッ素塗布の重要性
フッ素塗布は、子供の虫歯予防だけではなく、大人にも効果があります。
歯にフッ素(フッ化物)塗布を行うと、
①唾液中に含まれるミネラルの沈着を促進し、再石灰化を助けて初期虫歯を治します。
②歯の質を強くし、酸から歯を溶けにくくします。(虫歯の発生を防ぎます。)
③酸の生成を抑えて、お口の中の細菌を増えないようにします。
生えたての乳歯や永久歯は、歯の質が弱く、虫歯になりやすいため、フッ素塗布で予防効果が期待できます。
また、虫歯の進行を抑える効果もあるので、乳幼児や子供に定期的に塗布することをお勧めします。
成人の場合、
①歯周病で歯茎が痩せて(吸収されて)歯のエナメル質より弱い部分のセメント質や象牙質が露出し、虫歯になりやすくなるため、歯質の強化と予防のために、フッ素塗布が必要です。
②ブリッジや部分入れ歯の使用により、唾液の流れが悪くなり、虫歯になりやすくなることもあります。フッ素塗布により、虫歯のリスクが高いところを予防できます。
③歯周病予防や歯茎の引き締め強化も期待できます。
以上のように、歯科医院で定期的にクリーニング(歯面清掃)を行い、フッ素をとりこみやすい状態にして、フッ素塗布を行うことを乳幼児から大人までどなたでもお勧めいたします。